蹴球夢雑記

指導者を軸に様々な道を模索している21歳の教育系大学生です。Twitterもやっているので応援していただけると嬉しいです。

指導者としての理想と現実のギャップ

 自己啓発ばかりしていますが、あくまで軸は「指導者」です。

 

 最近は悪天候続きなこともあり、なかなか指導できていませんが。

 

 さて、今回は「指導者としての理想と現実のギャップ」について。

 少年団のコーチを18歳のときから務めて4年目になりました。最初はサブコーチとして手伝いつつ、TRや試合の采配をさせてもらっていましたあ。それからトップコーチとして今の学年を担当しています。運には恵まれましたが、自分の指導力の無さを日々感じています。結局ベスト4まで残ることが出来ていないのが当面の課題です。お世話になっている恩師からは「もっと教えたほうがいい」と声をかけてもらっています。ですが、少年サッカーを担当していて感じた課題と貫かなければならない理想があります。

 

貫かなければならない理想

 俺が少年サッカーに携わってきた中で感じてきたなかでいくつか課題がありました。

  1. Bチームの選手がサッカーを続けない
  2. 上手さの基準が身体能力に偏っている
  3. 選手のクオリティが高いのにサッカーの質が低い
  4. サッカーが統一されていないから次へ繋がるサッカーが想定できない
  5. 子どもが大人主導になっている

 これらの課題は少年サッカーの一番裾野が広い部分、つまり「グラスルーツ」と呼ばれる場所で指導しているからこそ知ることが出来る課題です。少年団は、ボランティアで土日の指導に当たり、運営は主に選手の入会費や僅かな月会費から成り立っています。この年代の環境は世界のスタンダードを知った後だと、かなり悲惨な状況です。グランドにでこぼこがある、使えるコートは1/3、道具が完璧には揃わない、これらの環境です。だが、その中で工夫しながらより質の高い指導をしていかなければいけない。俺はこういった指導環境の中で、今後のサッカー界、あるいは今後の子どもたちの人生そのものに生かすため、理想を立てました。

  1. 指導者があまり褒めない
  2. 2度言わない
  3. 細かく言うのではなく抽象化してある程度プレーに共通項が見出せるようにする
  4. 自分たちで準備する
  5. 全員で勝つ

今の子は自尊心が低いです。確かに褒めてあげることでその時期は自尊心が高まると思います。ですが、今後もその環境が続くとは限りません。それよりもまずは「自分が自分を褒められること」のほうが遥かに大事なことだと思います。また日本の育成年代に欠けている「全員で勝つ」こと。これにより、子どもに危機感が無くなるというデメリットはあります。しかし、出ている選手の成長スピードは不規則でいつきっかけを掴んで爆発的に成長するか分かりません。またサッカーを続けていく=プロを目指す、でなくていいと思っています。その子の”その時”だけを見て選手の判断をするのは「選手の将来を奪うこと」だと思います。

教育者という立場

 私は、少年サッカーの指導者を始めたのがきっかけで、進路を変えて教育学部のある今の大学に行きました。(そのおかげで、6回くらい入試に落ちました。)

 自分が教育を学んできてどうしても譲れない信念があります。

「教育とは生死を司るものである」

 これだけはどんな時も大事にしてきました。医者みたいに生死の境目に直面する事はあまりありません。しかし、子どもの一瞬は価値の高いものです。自分の指導がもしかしたらその子を死に追いやってしまうかもしれない、逆に殺す側にしているかもしれない、そうやって常に教育の大切さを考えながら子どもに関わっています。

現実とのギャップ

 現実はなかなか上手く行きません。結果が伴っていなければ理想は所詮空想です。

単純にトップダウンの指導のほうが結果は出しやすいと思います。考えずに教え込むだけなので。理想をスタンダードにするには結果を出すしかありません。そのギャップにはいつも苦しんでいます。

WPPという選択

 自分がWPP(World Player Project)の存在を知ったのは去年の10月ごろ。そこから入ったのが11月。そこから徐々に学んだことを指導現場へ持ち込み、視点が変わったことで今自分のいる環境がどんな所で、自分がどんな指導をしなければいけないのか、それを痛感しました。同世代の指導者がいて、世界を知った指導者の講師がいる。ここがなければ、俺の指導は所詮理想で終わっていたと思います。

これからの道筋

 俺に残された時間はあと2年。結果として求める目標は2つ。

  • 金メダル
  • 県大会でベスト8

 その結果と理想の両方を追求してスタンダードを変えます。

 サッカーには無限の可能性があります。それを子どもに還元する。

 道のりは険しいですが、より良いジュニアサッカー界を築くためにも地に足をつけながら1歩ずつ1歩でも多く進んで生きたいと思います。

 

                          Mori Hiroyuki